9月1日より、札幌在住の宮﨑幸子さんによる
装飾タイル展を開催します。
タイルとガラスという珍しい組み合わせ
で制作された作品の数々。
涼しげでかわいい作品が
会場いっぱいに展示されます。
今回の宮﨑さんの展覧会について
北海道総合研究機構の橋本祐二氏が
とてもわかりやすく説明してくださったので
ここにご紹介します。
「宮﨑幸子さんの装飾タイル
宮﨑さんはポルトガルでアズレージョ(装飾タイル)の技術を
習得し、現在は、故郷札幌に活動の場を移して制作を続けている。
3年前、ガラスと組み合わせたタイルを制作したいと、セラミックス
の研究機関である北海道立工業試験場(現 北海道立総合研究機構)
に足を運んだ。以来、セラミックスの形成加工技術を習得しながら
試作を重ねてきたが、今回ようやく念願のタイルとガラスの熔着に
成功し、独自の表現の世界を展開させた。
タイルとガラスの熔着には、いくつかの問題がある。
膨張と収縮の温度の違いによる亀裂と貫入。異なる膨張係数から
生じるヒビとその成長。熔着させてひとつの作品にするのは今まで
不可能とされてきた。
しかし、試作を繰り返し、失敗を重ねて、ようやく適切な焼成・溶融・
徐冷温度などを把握することができ、それが可能となった。
宮﨑さんが生み出した技法は、色彩とその柔らかな量感に特色があり、
さらには律動的な立体作品へと昇華させ、タイルとガラスの表現の
可能性を広げている。
今回、郷土札幌での個展でその成果を発表されると聞いて、大変期待
している。タイルとガラスの境界を越えた瑞々しい世界をぜひたくさんの
人たちに見ていただきたい。」
宮﨑幸子 装飾タイル展
2010.9.1(水)~9.6(月)
10:00~18:00 最終日は17:00まで
入場無料