「左官職人 野田肇介のしごと展」7.25-8.9
「左官職人 野田肇介のしごと展」
を開催しております。
この展示の為に塗っていただいた約10メートルの土壁。
ギャラリーの空間がガラリと変わり、土壁のあたたかさ、
柔らかい空気が空間に溢れています。
土と藁という自然素材のみで塗られた土壁。
大袈裟ではなく、ギャラリーは森の中にいるような心地よさです。
幼い頃から鏝(こて)の使い方を磨いてきた
野田さんの仕事のクオリティの高さ、驚きと感動しかありません。
素材をいかに美しくみせるかにこだわり、
梶職人さんに作っていただいた800丁以上もの鏝を使い分けるそう。
本展ではその中から約100丁の鏝も展示しております。
北海道の土と冬の凍てつく寒さの中でできた「しばれ」
道内各地の土で様々な研究を重ねております。
美しい。。。
そして三和土(たたき)、昔は土間に使われていたもので、
土、石灰、にがりを叩いて作ったもの。
コンクリートやアスファルトと違い、乗ってみると柔らかく、
足や腰への負担が少ないため体への負担が驚く程少ない万能な床です。
夏はひんやり、冬はじんわり温かい床。
会期中にはワークショップも開催しました。
初めて使う鏝の難しさ。
皆悪戦苦闘しながらも楽しんで土壁を塗りました。
最後に野田さんの粋な計らいで、持ち帰り用の
作品も作りました。
素材へのこだわり、道具へのこだわり、美しさへの飽くなき追求、
野田さんの仕事に対する真摯な姿勢に心うたれます。
日本が誇る素晴らしい技術、この機会にぜひご覧いただき
何かを感じていただければ幸いです。